今回は「エッセンシャル思考」を紹介します。
“エッセンシャル思考”とは、不要なものを排除し、やるべきことを正確に選び、本当に重要なことにフォーカスして最大の成果を上げる思考法のことです。(対比語として挙げられる”非エッセンシャル思考”では、どれも大事だと考え、全ての仕事を引き受けて、何もかも中途半端になります。)
本書ではエッセンシャル思考を身に着けるための技術について解説しています。
仕事を頑張っているのに、やることが多すぎていっぱいいっぱいの人や、どの仕事が大事なのか見極めることが難しい人には、刺さる内容ではないかと思います。
この本をお勧めしたい人
- 仕事を頑張っているのに、思うように成果が出ないと悩んでいる方
- 仕事の質を上げたい方
著者紹介
著者は、グレッグ・マキューン氏
グレッグ・マキューン
シリコンバレーのコンサルティング会社THIS Inc.のCEO。エッセンシャル思考の生き方とリーダーシップを広めるべく世界中で講演、執筆をおこない、アップル、グーグル、フェイスブック、ツイッター、リンクトイン、セールスフォース・ドットコム、シマンテックなどの有名企業にアドバイスを与えている。ハーバード・ビジネス・レビューおよびリンクトイン・インフルエンサーの人気ブロガー。
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする | グレッグ マキューン, 高橋 璃子 |本 | 通販 | Amazon
要約
今回は私が特に参考になった3つの学びを紹介します。
選択 -選ぶ力を取り戻す-
エッセンシャル思考の人は、選ぶ力を無駄にしない。その価値を理解し、大切に実行する。選ぶ権利を手放すことは、他人に自分の人生を決めさせることだと知っているからだ。
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ますは自ら選択することを大事です。親や上司や先輩に選択する権利を奪われてはいけません。
本書では、一度は成功した優秀な人が、選択することを忘れ自分の方向性を見失う「成功のパラドックス」を紹介しています。
- 第1段階:目標を見定めて、成功へと一直線に進んでいく
- 第2段階:成功した結果、頼れる人という評判を得る。あの人に任せておけば大丈夫と言われ、どんどん多様な仕事も降られるようになる
- 第3段階:やることが増えすぎて、エネルギーがどんどん拡散されていく。疲れるばかりですべてが中途半端に。
- 第4段階:本当にやるべきことができなくなる。自分を成功に導いてくれた方向性を見失う
自分で選択することが出来なければ、他人の言いなりの人生を歩むことになります。
目上の人の機嫌を損ねたとしても、自分の仕事/人生を守るために、自分の意志で選ぶことが大切です。
トレードオフ -何かを選ぶことは何かを捨てること-
何かを選ぶことは何かを捨てること。中途半端に片足ずつ突っ込むと、あれもこれも失うことになる
エッセンシャル思考は「どの問題を引き受けるか」と考えるが、非エッセンシャル思考は「どうすれば両方できるかと考える。
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何かを選択するということは、同時に他の選択肢を捨てることを意味します。
非エッセンシャル思考の人は、どうすれば全部できるのかと考えるのですが、そのために、残業時間を増やしたり、睡眠時間を削ったりしていては、いくら時間があっても足りません。
やり方を工夫すれば両立できる方法はあるかもしれませんが、結局のところどちらもうまくうまくいかない事の方が多いのです。
自分の価値基準を明確にしたうえで、何に全力を注ぐべきかを決めるべきです。
拒否 -断固として上手に断る-
仕事の進捗やスケジュールなど時間全般の管理ができていない人たちを見ていると、どうも「無意識の時間」が多いように感じます。
「今自分がしていることが何のための時間なのか」ということを常に意識していると結果的に無駄な時間が無くなっているはず。
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自分で”選択”した後にすべきことは、自分が選択したもの以外にノーを言うことです。それが、上司や先輩であってもです。
断ることは非常に勇気が必要ですし、組織の雰囲気や上司との関係によっては、仕事を断りづらいという方もいると思います。
しかし、ノーを言うことは練習するうちに技術を向上させることができます。そのために、断りのレパートリーを増やしましょう。
[断りのレパートリー]
- 代替案を差し出す
「今日は家族との予定があるので引き受けられませんが、来週であれば対応可能です」
代替案を出して相手に歩み寄りながら断る。 - 予定を確認して折り返す
「一旦、スケジュールを見直して後程回答します」
一旦時間をおいて考えると、断ることが容易になる。その場でつい引き受けてしまうことがなくなる - どの仕事を後回しにするかを問う
「今かなり仕事を抱えているので、これを無理やり差し込むと品質が落ちてしまいます」
単にノーと言うのが難しければ、上司にトレードオフを意識させる。
まとめ
エッセンシャル思考は、より多くの仕事をこなすことではなく、本当に大事なことを見極めること。そのために自分の価値基準を明確にして選ぶことを忘れない。選んだもの以外に対しては断固として拒否することが大切だと感じました。
私は伝統的な日本の大企業に勤めていますが、”拒否する”ことをあまり是としない組織なので、拒否するためのレパートリーを増やして、できるだけ波風を立てない断るスキルを身に着けていきたいと思いました。
皆さんも是非手に取って読んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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